本校の総合学科について
1 普通科・専門学科の枠を超えた総合学科
普通科高校では、国語・数学・社会(地理歴史・公民)・理科・英語などを中心に学習し、多くの場合大学等へ進学します。専門学科高校では、農業や工業、商業、家庭に関する専門の教科を多く学習し、資格を生かして就職したり、大学等へ進学したりします。
総合学科は、普通科と専門学科の両方の長所を生かした新しい学科です。普通科と専門学科の学習内容の中から、生徒は進路希望に応じて学習が出来ます。また、他の学科にはない、新しい学習内容(「学校設定科目」など)があります。そして、卒業後の進路は、生徒個人の志望に応じて、進学・就職どちらにも対応が可能です。
これからの教育は、生徒の個性を重視することや長所をさらに伸ばすこと、選択の幅を広げることなどがますます重要になると言われています。また、本校の総合学科では、生徒が自分で課題を見つけ、主体的に学習を進め、よりよくその課題を解決する力や国際化・情報化・少子高齢化などの社会の変化に対応できる力も身に付けることができます
本校の総合学科の特色
「自分だけの時間割」
一人一人が、自分の進路希望に応じて、さまざまな科目の中から必要な科目を選択して、時間割を自分で作って学習をしていきます。
「単位制」
3年間で必要な単位数を修得するなどの条件をみたせば卒業できます。
「100におよぶ様々な開設科目」
学問的な知識と考える力を付ける普通教科の学習と実践的・体験的な専門(商業・情報・芸術・家庭・福祉など)の学習を総合的に学ぶことができます。また、学校独自の教科・科目(学校設定教科・科目)を開講し、個性にあったより多彩な科目選択ができます。
「すぐれたガイダンス」
1年次に学習する「産業社会と人間」を中心として、自分の進路についての自覚を深める学習を積極的に支援します。自分の将来の進路選択について考えるだけでなく、「自分だけの時間割」を作るためのきめ細かな指導を行います。
「様々な進路実現」
生徒一人一人の個性と能力を伸ばし、進学や就職などさまざまな進路実現をサポートします。
2 本校の総合学科で育成される生徒像
総合学科の特色のひとつは、高校卒業後の進路について深く考える学習が多いということです。1年次の「産業社会と人間」をはじめとして、自分や社会について、また自分と社会との関わりについて学習しながら、自分の進路を考えていきます。したがって、将来のことを考えにいれた学習ができます。
また、「総合的な探究の時間」などを通して、自分で課題を設定し解決していく学習を多く取り入れていきます。
科目を選択して自分の時間割を作ることをはじめとして、選択と決断を迫られる場面がたくさんあります。「未来を思い、努力を惜しまず、時代のパイオニアとなれ!」の志をもってがんばりましょう!
3 総合学科での学びのスタイル
これから先も、基礎的な学力がますます必要になってくることは間違いありません。
そこで、本校ではできるだけ少人数の授業を展開し、十分な基礎学力を養いたいと考えています。
また、総合学科の特色のひとつに、普通教科(国語や数学、英語など)と専門教科(商業、家庭、福祉、情報)の両方を学べる良さがあります。1年次ではじっくりと基礎学力を付け、2・3年次では自分の進路希望にしっかり対応した時間割を作成し、学習を深め、一人一人の進路希望を実現していく…それが新しい学習のスタイル(=総合学科)です。
4 夢実現のための7つの系列
系列とは、それぞれの進路希望にそった科目選択ができるように、関連のある科目をまとめたものです。系列にこだわることなく、いくつかの系列にまたがって科目を選択できます。
★「必履修科目」すべての高校生が学習する科目 現代の国語、言語文化、地理総合、歴史総合、公共、数学1、体育、保健、 英語コミュニケーション1、情報1、総合的な探究の時間
※理科、芸術、家庭はそれぞれ選択必履修 ☆「選択科目」本校で選択できる科目群
人文科学
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文学国語、国語表現、古典探究、標準現代文、発展現代文
標準古典、発展古典、探究国語、演劇表現
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地理探究、日本史探究、世界史探究、世界史発展 日本史発展、地理発展、倫理、政治・経済、時事問題研究
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英語コミュニケーション2、英語コミュニケーション3、
論理・表現2、論理・表現3、英語表現演習、フランス語、中国語、ハングル、総合英語1、ディベート・ディスカッション2、エッセイライティング1、コミュニケーション技術
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自然科学
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数学2、数学3、数学B、数学C、数学基礎演習 数学総合演習
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物理、化学A、化学、生物
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ビジネス
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ビジネス基礎、総合実践、ビジネスコミュニケーション、簿記、財務会計1、財務会計2、原価計算、管理会計、情報処理、ソフトウェア活用、ソフトウェア活用発展、マーケティング、グローバル経済、インターンシップ、ビジネスマナー、一般事務知識
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生活教養
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保育基礎、保育実践、住生活デザイン、ファッション造形基礎、ファッション造形、ファッションデザイン、服飾手芸、
フードデザイン、食文化、調理、きもの、生活教養基礎、生活の園芸
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情報
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情報テクノロジー、情報システムのプログラミング、
コンテンツの制作と発信、ネットワークシステム、情報実習、データベース、情報デザイン
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福祉
サービス
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社会福祉基礎、介護福祉基礎、生活支援技術、こころとからだの理解、健康科学
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レクリエーションスポーツ、スポーツ2、スポーツ総合演習
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芸術
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音楽2、音楽理論、ソルフェージュ、器楽、ミュージカル入門、コンピュータ音楽
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美術2、工芸2、素描、絵画、クラフトデザイン 環境造形
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書道2、創作書道、実用の書、篆刻
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※年度によって開講されないものもあります。
このように100を超える科目の中には、「必履修科目」「選択科目」などがあります。「必履修科目」は、すべての高校生が学習しなければならない科目です。「原則履修科目」は、「産業社会と人間」と「総合的な探究の時間」です。総合学科の生徒は、この科目を学びながら自分の進路選択について考えたり、進路実現のための時間割作成などに取り組んだりします。
5 都市型の総合学科
高大連携
本校は、大都市である福岡市にあるという条件を生かして特色のある学習機会を提供します。高校から大学・短大等の講座を受講したり、大学の先生の出前講義を受講したりします。このような学習機会によって、進路意識を確立していきます。
国際交流
都市における豊かな教育環境を活用して、体験的・探求的に国際社会を理解する学習を進めます。
ボランティア活動
福祉に関連する科目を開講するとともに、ボランティア活動など体験的学習を展開し、社会奉仕の精神を身に付けます。
インターンシップ
実際の企業での就業体験を通し、勤労観や職業観を育成し、自分の将来の職業選択に備え、体験的学習を行います。
6 卒業後の進路は?
まず、「総合学科とは、どんな生徒に向いていますか?」というよくある質問に答えます。
総合学科は、次のような生徒に向いています。
(1)将来大学で専攻したいと考えている分野について、基礎的な知識や技術を学習しておきたい人
(2)自分の興味・関心がある授業を受けたい人
(3)就職前に専門知識や技術を少しでもマスターしたい人
(4)進学か就職かまだ決めていないので、さまざまな分野に触れ、自分の可能性を試したい人
しかし、もっとも大切なのは、「自分の進路を自分で切り拓いていこう!」とする努力を惜しまない姿勢です。
総合学科の特徴である「自分だけの時間割」によって、次のような様々な進路の希望が実現できます。
(1) しっかりとした学力を身に付け、大学等へ進学する。
(2) 部活動、ボランティア活動等による推薦で大学等へ進学する。
(3) ビジネス・情報等の専門資格取得による推薦で大学等へ進学する。
(4) 専門的な知識や技術を身に付け、正社員として就職する。
自分の進路に合わせて時間割が組めることで、進学から就職まで幅広い進路が実現できます。
総合学科とは、一言で言えば「たくさんの可能性を含んだ学科」ということです。もっと総合学科について知りたいという方は、オープンスクールや講倫館体験フェスタ(中学生体験入学)などに参加してみてください。説明だけでなく、実際に授業を受けたり、施設を見学したり、在校生の声が聞けるかもしれません。
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